読書の森

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サラリーマンにとって家めしを極めることは最高のライフハックだ。実践的な料理本を読んで家めしを極めたくなった。

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こんにちは、本貴典(ほんたかのり) @dokusho_mori です。

社会人になってから運動不足や外食ばかりの食生活で、いつのまにか10kg近く体重が増えてしまっています。
なんとかしなきゃなあと思いつつも、家でご飯を作るのは面倒くさいし、料理のバリエーションも少ないし、何よりも献立を考えることが面倒くさい。そう思っていました。この本を読むまでは。

今回、佐々木俊尚さんの『簡単、なのに美味い! 家めしこそ、最高のごちそうである。』を読んで、
うまい家めしをつくることは生活の幸せレベルを上げる一番簡単な方法だ!と思ったので、ご紹介します。

シンプルにつくるほど料理はうまい

人気ジャーナリストが提案する、家庭料理革命!
外食より、家めしの時代です。

シンプルにつくるほど、料理は美味い。

3ステップで、無理なく献立をつくる方法、
冷蔵庫にあるものだけで3品つくる合理的テクニック、
今日から生かせる実践法が満載。

安い旬の素材をフル活用
美味い料理は見た目が9割
タイムラインで時間短縮

著者の佐々木俊尚さんは、IT・メディア分野を中心に執筆している作家・ジャーナリスト。
外食もいいけど、食はもっとシンプルにしてみようという提案を本書ではしています。
「家めし」はやり方さえ覚えてしまえば簡単でとにかくうまいから、作ってみよう。


「日常の食事をもっと美味しく、かんたんに」する献立の組み立て方

家めしは旬の食材を使うことでシンプルだけど、美味しくなる、ということが本書では言われています。
とはいえ、献立を考えるのはけっこう大変なもの。

「日常の食事をもっと美味しく、かんたんに」する献立の組み立て方を紹介しています。
①食材から考える
②味付けを選ぶ
③調理法を決める


普通、献立を考えようとするときは、料理名から考えてしまいますが、ここでは「材料」から考えることが提唱されています。

頭で思いつく料理名のバリエーションはそんなに多くないですよね?

「何食べたい?」と聞かれて、「うん、今夜がベーコンがごろりと入った、アンチョビ風味のトマトソースのパスタとかいいな」「じゃあ今日は豚ロースを塩麹で漬けておいたのを焼いてほしいな。それにトウモロコシご飯で」なんて答えられる人はかなりの食通でしょうし、そんな人だったらそういうややこしい料理をつくってもらうことを伴侶に求めたりしませんよね。

本書でもこんな記述がありますが、よっぽどの食通でなければ日々の料理を考えるにあたって、早々にバリエーションがなくなってしまいます。

①食材から考えるということ。

食材から考えるということは、「今日はカレーにしよう」じゃなく、「今日は大根を食べよう」ということです。
基本の献立はまず冷蔵庫にすでにある食材で献立を決めて、足りないものはその日に買い足すという考え方がいいでしょう。

働いている人が毎日買い物をするのはたいへんなので、野菜を基準にして考えます。野菜なら少し日持ちするので毎日買う必要はありません。

②味付けを選ぶ

料理の味付けは大ざっぱに分けると、7種類あります。

  1. 甘い
  2. 酸っぱい
  3. 塩味
  4. 醤油味
  5. 味噌味
  6. クリーム味
  7. カレー味

献立を決めるときは、この7種類を重ならないようにします。
例えば、3品作るとしたら、「甘い」「甘い」「塩味」とするのではなく、7種類の中で重ならないように「甘い」「酸っぱい」「クリーム味」にするということです。

ホウレンソウが冷蔵庫にあったとします。
「ホウレンソウか・・。おひたしにすれば 『醤油味』だな。おひたしに醤油のかわりに塩とゴマ油、ニンニクすりおろしをからめたらナムルになって『塩味』だ。いや、だし汁で豚肉と鍋にしてポン酢で食べれば『酸っぱい』で、今日は少し寒いしこれもいいなあ。さっとゆでて溶き卵と合わせてオムレツにして、ケチャップかけるのも懐かしい『甘い』味だし」
と、いくらでも七色を思いつけますよね。

この組み合わせを考えられるようになると、献立の可能性がぐんと広がります。

③調理法を決めること

「食材」と「味付け」が決まってくると、調理法は自ずと決まってきます。


例えば、「大根」「甘い」が決まるとどうなるのか。

  • 大根を塩でもんで、その後さっと醤油とみりんをかけて混ぜ合わせる。
  • 大根を塩でもみ、ごまと酢、佐藤、醤油であえる「ごまあえ」
  • 大根を集めの輪切りにして、小麦粉、卵、パン粉とまぶしてからりと揚げ、フライに。中濃ソースを添える。

食材と味が決まるのと、調理方法が限定され、「どういう料理が」

豊富な料理紹介

本書で面白いのがレシピが多く紹介されているところ。

例えばこんな具合に。

秋の献立
クリーム味:小松菜の白あえ(冷)
味噌汁:さつまいもの味噌汁(温)
醤油味:自家製がんもどき(温)
青唐辛子をみじん切りにして醤油に漬けておく「青唐辛子醤油」は、つくりおきできるピリリとした調味料。こしらえた手で目をかいたり顔雄を触ったりしないようご注意。ご飯を炊き、水に活けておいた小松菜をさっとゆでて冷水にとって絞り、さつまいもは軽く下茹でしておく。沖縄の島豆腐は水切りが不要なので揚げ物に使うときはとても便利で、一丁の三分の二を手で崩してしいたけや人参などの具材と合わせる。卵と小麦粉少々、塩も投じてボウルでこねる。天ぷら油を160度に熱し、豆腐のたねを大きなスプーンですくってスライドさせながら流し込み、揚げていく。豆腐の残り三分の一はボウルに崩して入れてハンドミキサーでなめらかにし、水切りした小松菜とあえて醤油をさっとかける。だしを温め、下茹でしたサツマイモと小口切りのネギを入れて味噌汁に。ご飯をよそったら、生卵と青唐辛子醤油を添えて。自家製がんもどきは各自で醤油を少し垂らしていただく。

文章をみるだけでよだれが垂れてきそうです。
本書に出てくる料理は52種類にもなります。
真似するだけでもしばらくは献立を考えなくてすみそうです。笑


まとめ

美味しいごはんを親しい人と食べること、それ以上に幸せなことって人生でないんじゃないかと僕は思います。

この本を読んで、うまい家めしをつくることは生活の幸せレベルを上げる一番の近道だと改めて感じました。

献立を考えるってけっこう大変ですが、本書で紹介されていた、
①食材から考えるということ。
②味付けを選ぶこと
③調理法を決めること
の順番で考えれば簡単です。


本書で紹介されていた鍋料理。「見た目も超旨そうになる、絶品キノコ鍋」。これもまた旨そうです。

「鍋の中にぎっしりと身を並べたキノコが、鶏の油できらきらと照り、実に旨そうな色になっていますよ。」

あー、キノコ鍋が食べたい。そしてそれを作るための土鍋がほしい。


おっ。
今日ご紹介した、佐々木俊尚さんの『簡単、なのに美味い! 家めしこそ、最高のごちそうである。』
Amazon Prime会員だと無料で読めますね。おすすめです。