読書の森

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ぼくが2019年2月に読んだ本まとめ

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こんにちは。ほんたかのり @dokusho_mori です。

「熊本の読書屋さん」と勝手に名乗ってまして、ブログやtwitter等で情報発信をしています。

3月になったので、先月読んだ本をご報告します。


2019年2月に読んだ本

スティーグ・ラーソン『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(下)

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

スティーグ・ラーソン『ミレニアム2 火と戯れる女(上)』

ミレニアム2 火と戯れる女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム2 火と戯れる女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

スティーグ・ラーソン『ミレニアム2 火と戯れる女(下)』

ミレニアム2 火と戯れる女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム2 火と戯れる女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

スティーグ・ラーソン『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上)』

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

スティーグ・ラーソン『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(下)』

ミレニアム3  眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

又吉直樹『火花』

火花 (文春文庫)

火花 (文春文庫)

内沼晋太郎『本の逆襲』

本の逆襲 (ideaink 〈アイデアインク〉)

本の逆襲 (ideaink 〈アイデアインク〉)

見城徹、藤田晋『憂鬱でなければ、仕事じゃない』

憂鬱でなければ、仕事じゃない (講談社+α文庫)

憂鬱でなければ、仕事じゃない (講談社+α文庫)


スティーグ・ラーソン『ミレニアム』シリーズ1 (下) 〜3(下)

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム2 火と戯れる女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム2 火と戯れる女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム2 火と戯れる女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム2 火と戯れる女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム3  眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

『ミレニアム』(Millennium)は、スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによる推理小説。「ドラゴン・タトゥーの女」「火と戯れる女」「眠れる女と狂卓の騎士」から成る三部作。2015年に、ダヴィド・ラーゲルクランツ(en:David Lagercrantz)による続編「ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女」が出版された。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 http://bit.ly/2BYfazP






スティーグ・ラーソンのミレニアム3部作を一気読み。スウェーデンを舞台にしたミステリー小説で、本国スウェーデンでは「読まないと職場で話題についていけない」ほど人気を博したのだとか。
一度読み出すと止まらなくなってしまい睡眠不足に悩まされました。

前半にポツポツと色んな事件が起こる。一見関係のなさそうな出来事が物語終盤になると見事に絡み合って、1つの線となり繋がっていく。そして悪玉との一騎打ちのシーンを経て物語は解決に向かっていく。
という、簡単に言うとこんな展開なのですが、この一連の流れがまた気持ちいい。長いドミノを並べていって倒していく時の感覚というか。
とにかくこのすべてが解決されて昇華されるこの感じに、カタルシス感を感じます。

登場人物もそれぞれ破天荒ながら魅力的。

とにかく止まらなくなるほど面白いので、何もすることがなく悩んでいる、という人にはぜひおすすめしたい。


又吉直樹『火花』

火花 (文春文庫)

火花 (文春文庫)

売れない芸人の徳永は、、天才肌の先輩芸人・神谷と出会い、師と仰ぐ。
神谷の伝記を書くことを乞われ、共に過ごす時間が増えるが、やがて二人は別の道を歩むことになる。
笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。


お笑い芸人のピース又吉さんの火花。
2015年当時話題になっていたものの読めないままでしたが、ようやく読むことができました。
天才肌の先輩芸人 神谷さんはとにかく自分の笑いというものに正直だったのだと思う。自分のやることを突き詰めていく、自分の思うことに正直に向き合っていくことって、他人から見るとアホらしく見えるし、茨の道だと思う。
夢を追っていた過去の自分を主人公の徳永に投影してしまい、なんとも言えない気持ちになった。

青春時代に読んでおきたかった1冊。

内沼晋太郎『本の逆襲』

本の逆襲 (ideaink 〈アイデアインク〉)

本の逆襲 (ideaink 〈アイデアインク〉)

出版業界の未来は暗いかもしれないが、本の未来は明るい。
本はインターネットもスマホもSNSもイベントも、すべてのコンテンツとコミュニケーションを飲み込んで、その形を拡張していく。
「本と人との出会い」を作る型破りなプロジェクトを次々と立ち上げ、話題の新刊書店、下北沢「B&B」でメディアとしての本屋を実験する若きブック・コーディネーターが、新しい本の可能性を指し示す。
形が見えないからこそ、明日の本も本屋も面白い。


僕もこんなブログをやっていますけど、やっぱり本って面白いですよね。
下北沢「B&B」を経営されていたり、NUMABOOKSの活動など、本に関する面白い活動を続けている内沼晋太郎さんが本をどのように捉えているのかがわかる1冊。
2013年に発売されたこの本で書かれている、「これからの本のための10の考え方」は6年経った今見てみると改めて面白い。

①本の定義を拡張して考える
②読者の都合を優先して考える
③本をハードウェアとソフトウェアとに分けて考える
④本の最適なインターフェイスについて考える
⑤本の単位について考える
⑥本とインターネットについて考える
⑦本の国境について考える
⑧プロダクトとしての本とデータとしての本を分けて考える
⑨本のある空間について考える
⑩本の公共性について考える

どれも面白かったのだけど、僕が特に面白いなと思ったのが、「⑧プロダクトとしての本とデータとしての本を分けて考える」というところ。
形あるものとしての本ってやっぱり必要で。僕もKindleで本を買ったりもしますし、買った本をメルカリで売ったりということもあります。だけど、この本はどうしても手放せないというものはどうしてもあるし、この本持っているんだぞというファッション感覚の本なんかもあります。
Kindleで買ってしまうことももちろんできるけど、本という物体を所有していること自体にも意味があるのだなあと改めて。

ちなみに内沼晋太郎さんの著書を買ってみたのは、ネットで全文公開されている書籍を調べていたときに、『これからの本屋読本』にぶち当たったから。本との出会い方ってほんといろいろあって、その中でネット無料公開で出会う本ってたしかに多いなあと改めて思います。
www.dokushomori.work


見城徹、藤田晋『憂鬱でなければ、仕事じゃない』

憂鬱でなければ、仕事じゃない (講談社+α文庫)

憂鬱でなければ、仕事じゃない (講談社+α文庫)

小さなことにくよくよしないで、大きな仕事ができるわけがない。「極端」こそわが命。憂鬱なことが三つ以上ないと不安になる見城徹と、たぎる情熱をクールなオブラートに包んで激しくスウイングする藤田晋―。ふたつの魂が交錯した瞬間、とてつもないビジネスマンの聖書が誕生した!何が大切で、何が無駄か?あなたの臓腑をえぐる35の言葉。


幻冬舎 見城徹さん、 サイバーエージェント藤田晋の著書。
「憂鬱なことが三つ以上ないと不安になる見城徹と、たぎる情熱をクールなオブラートに包んで激しくスウイングする藤田晋」というのがまさにそのとおりだなあと。
ビジネスマンへの格言を35個並べ立て、それをそれぞれの立場で解説していくというスタイルなのですが、それぞれの個性がある解説でこれもまた面白い。
見城徹は特に狂気的とも言える人との関わり方は、インターネット時代にドライな人間関係を好む世代にこそ逆にヒットしているのではとも思いました。

一番印象に残ったのは、「小さなことにくよくよしろよ」というフレーズ。
「小さなことを守れないやつに、大きな仕事などできるはずがない」という見城さんの解説文にドキッとされる。
いままで仕事の上での人間関係でどれだけ小さなことをおろそかにしてきたことか。小さなことをきっちりと守っていくからこそ信頼を積み重ねて大きなことをやっていけるのだと。むしろ大きなことをやっていくためにはその方法しかないのではないかと、僕のこれまで約10年の社会人生活でも実感値として思うところです。

新卒で入った会社では、いわゆる「仕事論」を語るような青臭い同期がいなかった僕にとっては、これは新卒のときに読んでおいたら、よかったなあと感じました。
だから、青臭い「仕事論」を味わいたい新卒の社員にぜひおすすめしたい。


まとめ

以上、2019年2月に読んだ本8冊をご紹介しました。

今月は小説をたくさん読みました。やっぱり小説はいいなあ。
小説を読んでいても、特段なにかの役に立つということはないけれど、日常生活では感じることができない喜怒哀楽の感情の高ぶりを感じることができる。
ジャンルの偏りなく好きな本を読んで生活をしていきたいと思ったのでした。

さて、3月は出会いと別れの季節。どんな本と出会うことができるのか。
来月も読書を楽しんでいきたいと思います。





他の読んだ本もよければご一読ください
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